校友会概要
現在の松商学園校友会の前身である松本商業学校校友会が発足したのは大正10年4月18日(1921年)第25回開校記念日であった。当時、すでに京浜地区では、上京して社会人となった卒業生達が郷里を想い、同級生としての結束を図るために、松本商業学校校友会京浜支部を結束して活動を始めていた。
地元松本での校友会発足のきっかけとなったのは、大正4年に創部された野球部が漸く力をつけて、大正9年、初めて甲信越大会に優勝するという活躍であった。
創部はしたものの練習のための専用のグラウンドもなく、松本城の天守閣広場や公園、松本高等学校の運動場、練兵場のグラウンド等を借りて練習を続けていた。
第21回卒業生の水野栄治郎氏によれば、
「私は、この学校を良くするには何を為したら良いかと考えたのです。そこで私は松商を天下に運動によって名を挙げようと思い、野球部に入りました。
その当時の野球部は微々たるもので、この頃の松中は非常に強く、松中との対戦の如きは悲惨な負け方をしたものでした。(中略)
大正9年、私が3年の時、はじめて松中を天守閣グラウンドにおいて破ることが出来ました。
大正9年には甲信越大会においても長野師範に勝って鳴尾原頭に進出し、そこで初めて松本商業が天下の松商として騒ぎ出されました。」(松商50年物語より)
弱小チームであった野球部が全国大会に出場するまでに成長し、学校ばかりでなく市民の関心も高まった時、野口金一郎氏の提唱によって野球部後援会が誕生した。
そして、この野球部後援会が母体となって校友会が発足したのである。